株式会社カヤック
常勤監査役
佐田 俊樹 様
試験の種別:上級レベル(標準レベルにも合格)
―――IPO実務検定を受験したきっかけは何ですか?
私は大手証券会社の出身ですが、上場目標を掲げるベンチャー企業の常勤監査役に就任し、プライベート・カンパニーがパブリック・カンパニーに発展しようとする過程に直接身を置くことになりました。
これまで上場準備実務に直接携わった経験はありませんが、証券会社時代には引受業務も経験があり、グループ企業のベンチャー・キャビタルにもいましたので、上場準備関係の一般的知識はかなりあったと思います。ただ、IPO実務検定の公式テキストにも書かれているように、パブリック・カンパニーになるということは、確固たるコーポレート・ガバナンスを構築することに他なりませんから、監査役も相応の見識を問われます。また、長らく証券会社にいたということで、幹部社員からIPO実務についていろいろ質問を受けます。そこで、これを機会にコーポレート・ガバナンスとIPO実務知識を整理確認する手立てとして本検定を活用することにしました。
―――IPO実務検定合格のためにどのような準備をしましたか?
標準レベルと上級レベルに短期で合格するためTACの講座(DVD通信)を受講しましたが、これは公式テキストの要点を整理し知識を補足するのに大変役立ちました。もっとも、基本的な考え方を身につけるには公式テキストの読み込みが必須ですから、同書は2回通読した上、重要箇所としてマークした部分を何回も読み返し確認しました。また、公式問題集は5回程度じっくり回しました。他に、東京証券取引所が出している「マザーズ上場の手引き」を必要に応じ参照しました。
―――IPO実務検定を受験してよかったことは何ですか?
上場審査に際しては、コーポレート・ガバナンスの状況を多角的に厳格に問われます。既上場企業が往々にして流してしまっている諸点も、本来の意義を踏まえしっかりと形に表すことが必要です。私自身も上場企業の監査役経験があるのですが、本検定に向け学習する中で、改めてパブリック・カンパニーへの要請を再確認することができ、監査役としての知見も高まったと思います。
―――IPO実務検定の社内での活用法を教えてください。
IPO準備実務は、全体像が見えない中で個々の作業の意義も十分に分からず、ひたすら主幹事証券から言われた項目をこなしていくというスタイルでは、効率もアウトプットの質も上がりづらいと思われます。こうした状況を回避して円滑な準備を進めるために本検定は大いに有効な手段になりますから、周りの関係者には本検定の学習で視野を広げ専門性を高めるよう推奨しています。
―――IPO実務検定の受験を考えている方にメッセージをお願いします。
パブリック・カンパニーとはどうあるべきかを多面的かつ実務的に知るために、本検定の公式テキストは他に類をみないものですから、受験しなくてもIPO準備会社の経営者や企画、総務、経理、広報(IR)等の管理部門の方々には広く有用です。また、どうせ学ぶなら、緊張感もあり知識の身に付き方も違いますから、標準レベルを受験されてみてはいかがでしょう。公式テキストと公式問題集のポイントをひととおり押さえれば、標準レベルに合格できる水準に達すると思います。
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